今の日本の社会も教育システムも、自分の親(※)も、世界の中での日本のポジションも、もう全部嫌だ。もう怒りしか覚えない。

ただ、日本にはびこる意味の全くない見栄とかブランド志向、そして既得権志向(もちろん僕ももっている。そのせいでかなり苦しんでいる。今でも、あの二つ三つの会社に入りたかった、と思っている)、そういうものについては、こう答えられるかもしれない。すくなくともヒントにはなる。

『断腸亭日乗』大正12年10月3日
…帝都荒廃の光景哀れといふも愚かなり。されどつらつら明治以降大正現代の帝都を見れば、いはゆる山師の玄関に異ならず。愚民を欺くいかさま物に過ぎざれば、灰燼になりしとてさして惜しむるには及ばず。近年世間一般華奢驕慢、貪欲飽くことを知らざりし有様を顧みれば、この度の災禍は実に天罰なりといふべし。何ぞ深く悲しむ及ばむにや。民は既に家を失ひ国帑また空しからんとす。外観をのみ修飾して百年の計をなさざる国家の末路は即かくの如し。自業自得天罰覿面といふべきのみ。

無秩序の時、「外観」が崩れた時にこそ、そいつの真の姿が見える。
お前らが偉いんじゃなくて、お前らがまとっている「外観」がそう見えさせているだけ。お前らはそんなに偉くない。一時的に外観が保たれている、その危うい中で、奇跡的に、偶然的に、お前は既得権の中にいるんだぞ。

なんなら一度リセットして、最初からやり直せばいい。有能な人は上に行けるだろうし、無能なオジサンは淘汰されるよ(自分が有能であるとは言っていないが、いまのやり方は明らかに僕らに不利!)。

※自分の親に社会常識が決定的にかけているおかげで苦しんでいる。あんたは俺のことを心配してくれてんのかもしれないけど、俺はあんたが過去に、そしてこれからどれだけの恥をかくかが心配だよ。人から笑われてんのに気付かない、気付くだけの知識がないのは、本当のバカだし、マジモンの弱者。そうでしょ。
たった一つの、どうでもいい一般常識を伝えるのでこんだけ苦労するんだから、もう何も教えないよ。ちゃんと俺が思っていることを十分に理解してもらおうと思ったら、中世ヨーロッパにおける大学の誕生のへんから始めなといけないだろうよ。もちろんここの部分は冗談ですけど、バカはバカなりに世の中のことを勉強してくれないと、有限の時間の中で、そして有限の俺の能力の中で、そういうのは他の人に対して大きなハンデ。家庭の文化的資本の差はここにも出る。


話は変わるけど、脱力系映画っていうの好き。話のピークはあるけど、あいまいで低くて、それでどこから見てもいいような、そんなの。